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ニア・ダーク/月夜の出来事のArxのレビュー・感想・評価

4.0
吸血鬼と西部劇を合体させた映画。どちらのジャンルにも明るくないので、ここで言及はしない。

主人公はナンパした女の子に噛まれたことにより吸血鬼となる。血を調達するために人を殺す事はできないながら、マンガのようなキャラ揃いの吸血鬼(というかギャング集団)グループに染まっていくが、血が繋がった家族(又は人間社会)と、血は繋がっていないが擬似的な家族としての共同体の間で主人公は揺れ動く。

その対比はショット(バーでの血生臭い殺害シーンと南部の美しい田園風景を走るシーン)や音楽(アンビエント風とHR/HM風)など様々な所で仕掛けられている。

その対比が全て上手く噛み合っているかと言われるとそうでもないし、最終的に家族のつながりに帰結していくことに物足りなさもあるが、革ジャンを着た吸血鬼というビジュアルだけで愛せる。
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