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ドクター・ドリトルのsomaddesignのレビュー・感想・評価

ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)
3.0
まだ作りかけ?

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100年以上にわたり世界中で愛読されているヒュー・ロフティングの児童文学をロバート・ダウニー・Jr.主演で新たに映画化。名医ではあるが変わり者で動物と話せるドリトル先生は、ある事件がきっかけで世間から遠ざかり、さまざまな動物たちとひっそり暮らしていた。しかし、若きヴィクトリア女王が重い病に倒れたことで、治療法を求めて個性的な仲間たちと伝説の島へと旅に出る。

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前日譚をテンポよく説明するプロローグまでは良かった。が、まさかそのままのテンポで本編も進むとは意外。
とにかく物語が性急で、コメディとしても粗雑。児童文学が原作とはいえ、子供を子供扱いした子供騙しの作品に見える。スタビンズとリリーローズが初対面でいきなり親友になったり、世捨て人同然の先生があっさり娑婆世界に舞い戻ったり…展開がいちいち軽い。
困難は多数設定されているが、乗り越えるための苦労が実にアッサリ。状況の変化や関係性の深まりがセリフで説明されるばっかで、一体なにを見せられているのか。


豪華な声優たちの演技は流石で、特にレイフ・ファインズの虎!ねっとり絡みつくような声で、メンがヘラり気味の鬱々とした猛獣を熱演。熱演しすぎて途中から陶酔するレイフ・ファインズが虎に透けて見えて笑ってしまった😆
他にはトム・ホランドの犬やマリオン・コティヤールのキツネ。オクタヴィア・スペンサーやエマ・トンプソン、ジョン・シナetc…連なる名前は超豪華だけど、何しろ出番が少ない上に出方が中途半端なので「え?」と思うこともしばしば。

良かったところは、動物達の毛並みまで再現したCGや豊かな自然風景の超美麗な映像表現、海賊島の街並み・衣装の凝りっぷり……見せ方の巧さが光った。


就学前のお子様なら楽しめるかも😐
そういえばプロデューサーはロバート・ダウニーJrの奥様のスーザン・ダウニー。さては2014年に誕生した第二子アブリ・ロエル・ダウニーちゃんのために、パパ頑張っちゃった説。
自分がターゲットじゃないだけで、超お子様向けと考えれば飽きるトコがなくて楽しいかも🤔…と思ってこの評価。

追記)
字幕派なので早逝された藤原啓治さんの吹き替えを楽しめなかったのが悔やまれる。また違った感慨があっただろう

37本目
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