木村優希

クワイエット・プレイスの木村優希のレビュー・感想・評価

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)
4.5
ホラー苦手な私が!謎の生命体に追いかけられる系映画はまず観るリストから外す私が!「映画館で観るべき映画」とのレビューに負け観に行きました!!!!!

結論から言うと、観て良かった。
これはまさに「映画館じゃないと味わえない空気」だったと思います。
(ただ、運悪く隣の二人組が数年に一度遭遇するめちゃくちゃマナーの悪い観客だったので、全然静かさを味わえなかったのがものすごく残念だった)(画でしか静かさを判断できなかったのでちょっと感覚がずれていたらすみません)

冒頭のシーンからのあの流れは好きです、とても。
姉を批判する意見をいくつか目にしたけど、あの姉がいたからあの終わり方であることを忘れてはいけないし、彼女は見方によっては主人公にもなれる要素を持ってる。それに「姉のせいで」ではなくて「姉だからこその優しさ」や「想い」や「考え方」をあの冒頭のシーンでちりばめた演出は素晴らしいと思う。あの数分だけでも私は観て良かったなあ、と思いました。

普段私がホラーやパニック系をほとんど観ないので、よく観る方の見方とは違うかも。
あとはあの状況で何故子どもを作ろうと思ったのかという意見も見かけたので…それはちょっと思いました。生まれるまでになんとか世界が回復するだろうと思ってのことだったとか、そういうことではないかなあと思うんですけど、どうなんでしょう。
音出したら本当に即死だったので、考えが甘いって言われたらそれはそうなんですけど。もっと他の偉い科学者とかが解決策出してそうな気もしたけど、それはあれですかね、そういうとこは真っ先に侵略・破壊されてしまってるとかですかね。

エミリー・ブラントは迫真でした。
実生活でもエミリーとジョンは夫婦とのことで、それも踏まえて観ると、なんだか感慨深い。ちなみに長男役のノア・ジュプ君は『ワンダー 君は太陽』の主人公オギーの友人ジャック役でした。気になってたからまた観られて嬉しかったです。表情、とても良かった~。

極限状態で、どう行動するか。
音のない世界と、音を封印した世界と、音のある世界の対極の見せ方、映画的というか、面白い表現だな、と思ったり。
一歩間違えたらB級になってしまいそうなところをA級にした作品でもあるかと思います(突っ込みどころはあるけれども!)。

世界観はちょっと『10クローバーフィールド・レーン』っぽいな、とも思ったり。

観終わって、あんなに地面にポップコーンが落ちてた映画も初めてでした。
木村優希

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