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クワイエット・プレイスのlpのレビュー・感想・評価

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)
4.0
エミリー・ブラント主演のホラー。

音に反応する謎のエイリアンが襲来した世界を舞台に、エイリアンに怯えながらも生活を営む家族の物語。
「音を立てたら即死」という宣伝文句で注目を集める今作だけど、この宣伝文句は確かにその通り。この設定に説得力があるので、音や台詞はほとんど存在しない映画ながら、娯楽作としてバッチリ楽しめる。

また、「音を立てたら死」という設定を観客も共有できているので、やがて映画館内の「沈黙」さえ「緊張感」へと昇華する。この感覚は他の映画では滅多に味わえない稀有なものであり、これだけでもう「必見の映画」と言って過言ではないはず。
喋り声や携帯のバイブ音など、劇中の世界に存在しない音を発するのは、他の映画以上に「雑音」となるので本当に厳禁。それゆえに、マナーの悪い観客と遭遇するか否かで、面白さが左右される可能性も多分にあり。この点では、私が観た回はマナーの悪い観客に遭遇せず救われた。

ストーリーについては正直、特筆すべき点は少ないけれど、「普通の家族VS化け物」の構図を貫いている点は好印象。最後に『オール・ユー・ニード・イズ・キル』や『ボーダーライン』のエミリー・ブラントが顔を覗かせるのはご愛嬌!

映画館の「沈黙」が「緊張感」へ変わる・・・その貴重な機会を、ぜひとも多くの人に体感して欲しい。そんな映画です。
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