ニクガタナ

クワイエット・プレイスのニクガタナのレビュー・感想・評価

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)
3.6
異常に耳の良い盲目のエイリアン達から家族を守るサバイバルホラー。家族もののホラーって久しぶりに観た。今年は本当に家族ものばかり観てる気がする。設定上台詞量ごく少なく静かに進む中、時折際立つ大きな音が差し込まれ、その度に驚き、劇中の登場人物達に感情移入して「ヤバい!」と反応。まんまといい観客になってビクビクしっぱなし。大変楽しめた。設定は面白いんだが、突っ込みどころも満載なのでそこは目をつぶって鑑賞。エミリー・ブラントの魅力再認識。実生活でも2児の母だけに非常に説得力のある母親芝居で、声も出せない中、辛い、痛い、怖い、ヤバいと表情でしっかり演じ分けてて見事。彼女の実の旦那で、本作の脚本、監督ジョン・クラシンスキー演じる父役の、愛する子ども達を守ろうとする覚悟ある咆哮に涙。娘役のミリセント・シモンズは監督のこだわりで本当の聴覚障害者。どうりで手話の所作も自然なわけだ。この子がいたから家族が手話できて生き永らえてたのね。なるほど。芝居は堂に行ってて貫禄あるが、両親と血が繋がってる感じがしないのがちょっと残念。長男は「ワンダー」のジャック役が好印象だったノア・ジュプ。今作の芝居も大変上手い。途中の老夫婦のくだりが何があったのかよくわからない。泣きっ面に蜂みたいな釘がいつまでも出っぱなしで誰か早く処理して!と気になってしょうがない。穀物サイロはそんな底なし沼みたいなことにならんと思うけど…。伏線しっかり張った補聴器の使い方が面白かった。そんな風には使えないと思うけどね。エミリー・ブラントの最後の表情がなんともいい!応援する!
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