しもんぬ

ALONE アローンのしもんぬのレビュー・感想・評価

ALONE アローン(2016年製作の映画)
4.1
恋人との結婚に「一歩踏み出せない男」の話――。親子関係のトラウマとか、心の澱(おり)が次々と目の前に幻覚となって現われ、それらと対峙していくという、意外にも文芸寄りな作品でした。

ラストシーンをみて思ったのは、地雷に足をとられたあの状態、もしかしたら結婚生活のメタファーになってたのかな?ということ。それならベルベル人の爺さんが呑気に「もう十分幸せだろ?」とか言ってた意味も分かるし、この映画、プロポーズで終わって結婚式で始まってるんですよね……

つまり、男の過去・現在だけじゃなく、皮肉な未来も同時に(暗喩的に)描いてたんじゃないのかなと……。「結婚生活ってのは確かに片足の自由を奪われてるようなもんで、めちゃくちゃ追い込まれたりとかもするんだけど、でも決して悪いものではないよ、難しく考えるな」ってメッセージが込められてたような気がしました。(人生はそもそも脱出不能の地雷原)
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