Moeka

ある女流作家の罪と罰のMoekaのレビュー・感想・評価

ある女流作家の罪と罰(2018年製作の映画)
3.7
書き直し。
正直に言うとめちゃくちゃ地味な作品である。というか、映画にどれだけ”目で見て美しいもの”を求めていたか自分で実感して あー笑 となった。なぜなら一人も美男美女が出てこないのだこの映画には。お世辞にも出てこないのだ。アルコール中毒の太った中年女性と小綺麗とは言えないおじさんの友達。普通の書店員たち。でも現実、シャーリーズ姐さんみたいなお母さんなんかいないわけだ。
自分がもらった手紙や小説家たちが残した手紙を売って生活のために芸術を冒涜する形になってしまったリー・イスラエルの自伝。書けるものは捏造した他人の文章。それでも書くという夢を見ている。そっと支えるゲイの友人。彼女は彼にも歯を向いてしまった。罰をうけた後やっと書くことができた自分だけの物語。ニューヨーク版のもっとリアルなララランドのようなものである。孤独で、侘しい、作家のララランド。刺さるものがあった。酷い事も言ったけど、私は今私の言葉で書いてるの。あなたは私を許してくれるかしら?
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