まいたけ

四月の永い夢のまいたけのレビュー・感想・評価

四月の永い夢(2017年製作の映画)
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シネヌーヴォXにて。観客は自分のみ。たまに外から猫の声がしてて、最初効果音かと思ったけどどうやら違うくてなんかそれも思い出です。録画した映画を何度も観てるうちにCMに入るタイミングもCMも覚えちゃうみたいな。

もうすぐ夏ですが、夏は嫌いで早くすぎてほしい…と毎年思っております。いいことといえばTシャツだけで過ごせることくらいで、Tシャツが好きな自分はそれだけはうれしいけれど、汗だくになるし、蚊はいるし、まあできたら早く終わってほしい。でも夏の映像を観るのは好きだったなぁ…と思い出させてくれた作品。ふだんは英語の勉強も兼ねているので洋画が多いけど洋画って秋冬の印象が強すぎてあんまり季節感ないっていうか。自分が冬の映画ばかり観てるからかもしれませんが。日本の夏の光やアイコンがやっぱり染みついているのだなあ。

今時こんな子おらんやろ…と最初はまあ思ったけど、スマホで音楽(テーマ曲。いい曲です)聴きながらちょっと駆けだすところとか、寝転んで「めぞん一刻」を読んでるシーンとか図書館で読んでる本が「小さな恋のものがたり」だったりとか、随所にリアリティがあって、やっぱこういう人いるかもなと思えたら入り込めた。

もう3年も、という言葉が何度も出てきたように思ったけど、3年なんて全然長くない。あっという間だ。自分が初海の歳よりも歳上だということもあるかもしれないけど、3年なんて当事者にとってはきっと長くない。周りにとっては長いのかもしれないけど。次のタームに入るきっかけは外からやってくる。それでいいやんか、と。

「あなたは不思議な人だ」と女の子には違和感あるセリフも違和感なく入ってくるのは、やっぱり朝倉あきさんの力なんだろう。ドラマの深夜食堂の時から気になってた。かぐや姫の声になったのも頷けます。どんなふうに歳を重ねていかれるのか、楽しみな女優さん。

それにしても犬ヶ島とかドクター・ストレンジとか観てると、映画なんか絶対に作れねー! と思うけれど、邦画をつづけて観ているとなんとなく映画を撮ってみたい、という気持ちになる…無理やけどなってしまう。
20代の監督ということでそういうのもあるかもだけど、美しくて行間のある映画を観ると、こういうことを形にできたらなぁ〜と羨ましくなるんですよね。
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