U3

四月の永い夢のU3のレビュー・感想・評価

四月の永い夢(2017年製作の映画)
3.8
しっとりとした小説を
読んでいるかのような映画です

文章や言葉の
素敵な表現を

上手いこと映画として
落とし込んでいる作品でした


最近は小説が原作で、
それから映画へなる事が多いですが


この作品は、
映画から小説にしたら
とても素敵な小説になるんだろうなぁと
思えた作品です


そんな風に思えたのも初めてでした




タイトルの永い夢のような作品で
物語が始まって約1時間くらいが
序章なのでは?と思うような展開になっていて

それまでの生き方や
周りの雰囲気が何となく表現されています。


そこから、急に物語が動き出します

カチッと歯車が噛み合うような
そんな瞬間と感覚がありました


止まっていた時間と気持ちが
動き出して行く
止まっていた時間の分だけ



もっとこの作品の良さを伝えたいけど
形にしたい言葉が表現出来ないのが悔しいです

ただ、
邦画好きな方には是非観て頂きたい作品です



この作品は、
クラウドファンディングによって
作成された作品だそうです


だからなのか、
大手配給会社の映画から伝わってくる
(俳優さんの演技ではなく)
作り手側からの圧と言うか
これだけ売り上げるぞ!!みたいな意気込みの感じが
いい意味で、映画から感じられず

何とも自然体な作品でした







モヤモヤした霧が少しずつ晴れて行って
葉に付いた朝露が輝いていて
朝露が綺麗って思える

それが、心に深く沁み渡るような

そんな作品の映画

面白い映画と言う感覚よりも
良い映画に出逢えたなぁと思えた作品でした





2019年118本目鑑賞
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