かたゆき

ハンターキラー 潜航せよのかたゆきのレビュー・感想・評価

ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)
3.5
ロシア国内で突如としてクーデターが勃発!
異変を察知したアメリカ政府は第三次世界大戦の危機を阻止するため、陸軍特殊部隊及び偶然近くに停泊していた原子力潜水艦アーカンソーに秘密指令を下す。
それは、反乱軍によって監禁されたロシア大統領を生きたまま救出することだった――。
おおよそ不可能とも思われるそんな困難な任務に赴くことになった攻撃型原潜、その名もハンターキラー。
彼らのロシア近海への決死の侵入をスリル満点の展開で魅せるポリティカル・アクション。

前評判通り、なかなか面白いじゃないですか、これ。
まあ、ベタっちゃあベタですけど緻密に考えられたであろう脚本はけっこうな完成度。
ロシア近海に潜む原子力潜水艦と、かの国の基地に潜り込んだ特殊部隊員、そしてアメリカ本国で指揮を執る制服組との息詰まるようなやり取りはリアリティがあって見応え充分でした。
潜水艦でのお約束の展開もちゃんとツボを押さえられていて(あの音を出せない状況で危うくスパナを落としそうになるとこなんて心臓に悪すぎ!!)、終始ハラハラドキドキ。
ジェラルド・バトラー演じるアメリカ人艦長と、本来は敵同士であるはずのロシア人艦長とのただお互い船乗りとしてのプライドから結ばれる友情なんて熱い熱い。
陸上で孤立無援の戦いを強いられる特殊部隊たちのドラマもそれに負けず劣らずよく出来ており、ともすれば一本調子になりそうなストーリーにいい緩急を与えています。
クライマックス、ロシアの猛攻撃を受けながら決死の脱出を図るハンターキラー内での緊迫感に満ちた攻防もかなりの迫力。
損傷した艦内にどんどんと海水が入り込んでくるシーンは、こういう映画で何度も見ているとはいえやはり息が詰まりそうになりますね。
いやー、何度生まれ変わっても潜水艦乗りにだけは絶対なりたくない(笑)。

最後の展開が若干ご都合主義に流れすぎな感もありますが、エンタメ映画として僕は充分楽しませていただきました。
うん、星3.5!
かたゆき

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