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ハンターキラー 潜航せよのEDDIEのレビュー・感想・評価

ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)
3.5
仲間のピンチを救うんだ!ロシア海域内に潜航し、派手にやり込むワイスピ製作陣がなせる潜水艦アクションサスペンス!

本作は予告で面白そうだなと鑑賞しました。ジェラルド・バトラーとゲイリー・オールドマンが好きだというのもあるんですが、オールドマンは「ウィンストン・チャーチル」とは全くの別人ですね。そりゃそうなんですけどね。本作の参謀本部議長としてのシュッとしたカッコいいお偉いさんの役がハマりますね。やっぱかっこいいです。

で、肝心の中身は確かに面白いんですよ。ただ好みの問題だなぁ。同じような服装のキャラクターが多数出てくるタイプの映画が苦手なようで、主要キャラ以外に際立った思い入れが強くなるような好キャラがいないだけにあまり入り込めませんでした。
そういう意味では主役のジェラルド・バトラーは凄く良かったですね。
ハンターキラーの艦長を務めることになったジョー・グラス。彼は海軍士官学校も出てない所謂王道でもエリートでもない人間。そんな人間がいきなり艦長になるんだから、乗組員たちはそりゃあ従う謂れもないですよね。だからグラスが招集かけても副艦長までみんな任務終わったばかりだから集まんないですよとなんだか反抗的。けど、そんなんこんな小さな町の酒場2人で回ればすぐにでも集められるでしょうがと有無を言わさず招集に成功。それでも各々ゲームしたり、わいわいとやってて締まりがないのなんのって。
そこを自己紹介がてらひと言で黙らすその強さとまっすぐさ。いやぁカッコ良かったですよ。
それでも彼の人間としての優しさは初登場から湧き出てて、猟に来て銃を構えたと思いきや真後ろに鹿の親子がいたので、撃たないっていう選択をするんですね。ここの彼の性格を一つの演出だけで表すのは見事だと思いました。

一方で、本編潜水艦による潜航任務においては粗が多い。魚雷をギリギリ避けるシーンとかミサイル命中で爆発するシーンとか凄く派手で迫力はありました。
ただロシア海域におそらく無許可でいきなりハンターキラー突入だ!って潜入しといて、ドタバタ他国巻き込んでやらかしまくって何事もなかったかのようにハッピーエンドって何か少し物足りない感を感じてしまいました。
基本的に大味でそれもワイスピ製作陣のやり方だと言われたら何とも言えないんですけど、ネイビーシールズとか突如出てきて、誰が何やら掴めぬままクライマックスに突入しました。
いや、これ映画への文句というより私自身の問題ですね。登場人物多すぎて頭整理できねーっていう。

本日レビューした「ベイウォッチ」のように難しいこと考えずに観れるアクション映画なら別に大味でも問題ないんですよ。ただこれは結構シリアス内容なのでもっと人間ドラマを盛り込んで感情移入させてほしかったなってのが個人的な本心です。
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