これまで数多のアクション映画に出演してきたジェラルド・バトラーが無傷のまま無茶をする映画。本作では一匹狼という感じではなく、しっかり部下を率いていくのだが、その有能な上司っぷりがとにかくかっこいい。
本作は潜水艦映画なのだが、登場人物が多すぎて潜水艦シーン以外はダイジェスト版のよう。エンドロールでひたすら潜水艦が流れるので、とにかく潜水艦映画が撮りたい監督の気持ちが伝わってくる。
本作の見所は仕事映画である点だ。登場人物が多いのは特殊任務ゆえに関わる組織が多くなっているのだが、その各組織がキッチリと仕事をしていくところが魅力だ。
各リーダーがみな有能であり、邪魔立てをする人間がほとんどいないので展開はスムーズで、この点のストレスはない。なお、若干の物足りなさは感じる。
すでにツイッターで言及されているが本作には仕事映画にありがちな、登場人物を家で待つ家族がほとんど登場しない。そのため登場人物の背景はほとんどわからないまま進む。
あくまでも現場での仕事に焦点を当てているところがいいし、確かに添え物的な家族シーンを今さらやる必要もない。
本作は魅力的な俳優が多く出演しており、本作から彼らの過去作を遡ってみる楽しさもありそうだ。
