すず

ブレス しあわせの呼吸のすずのレビュー・感想・評価

ブレス しあわせの呼吸(2017年製作の映画)
3.0
寝たきりでも生きる権利はある

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[ブリジット・ジョーンズの日記]のプロデューサー、ジョナサン・カヴェンディッシュが両親の人生を映画化。

奥さんの愛が素晴らしい👏

旦那さんがポリオに感染し、首から下が麻痺。旦那さんさんが生きる気力をなくすのもわかる。天を見上げても見えるのは青い空ではなく代わり映えのない天井。一生病院のベッドで過ごす日々。

そんな旦那さんと別れるどころか旦那さんに生きる活力を与え、他のどんな障害者にも負けない人生を2人は歩む。

人工呼吸器なしでは2分で死んでしまう人が、病院の外に出るということ。死のリスクがいつもつきまとっているというのに、それを感じさせない。当たり前のように出かけたり、車で移動、そして飛行機にだって乗っちゃう。

死の話題すら笑い話になってしまう周りの人達の温かさ。みんなの協力もあり、旦那さんは他の患者への希望になる。いや希望だけじゃない。病院など団体への障害者支援に変化を与えた。旦那さんが生きているだけで、旦那さんの行動する全て、人生の全てが、障害者だって生きる楽しさを求めて良いんだ!迷惑をかけること、何も出来ないことに悲観するだけが、残された道ではないと。

旦那さんは奥さんがいなかったら、こんな人生は送れなかっただろう。そう思うと、どんな姿の旦那さんも受け入れ、一緒に生きていくことを少しも迷わなかった奥さんの愛の大きさが際立つ。

ラストは話が逸れて内容が重くなってしまった。実話なのでそういう出来事だったんだろうけど、希望が掠れるので個人的には蛇足に感じた。
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