どうしても 彼女のピアノの音が 好きだった。
温かくどっしりとしていて、なぜ彼女だけピアノの音が太く響くのだろうと不思議だった。
フランス人形のようなお部屋で、過ごす彼女。小さき命を愛する。
公演は 世界を駆け巡る。次はアフリカの大地だ。マネージヤー無しの多忙な身体。
孤独のようで、沢山の人たちに見守られている生活。
フジコの 残すものに、家がある。
サンフランシスコにも、ベルリンにも
京都にも、パリにも。美しく空間を保存する。
ベルリンで母親と出会った父親はスウェーデン人。新進気鋭のデザイナーだったらしい。
弟 大月 ウルフ
知らなかった!優しくて、さりげない。
美しき姉弟。しっかりと生きてきた人達だな!
お母さん、バカバカと言いながら無理にでもピアノを弾かせた。でも、また、天国で逢いたいのだそうだ!