このレビューはネタバレを含みます
時代背景や思想を丁寧に描くというよりは、テンポよく進むといった印象。
キャラクターに愛嬌があり、見やすい。悪役の水野男爵も気持ち良いくらい(劇場型過ぎ笑あからさまだよーもっと陰湿でも良いのに)だし、扱ってる背景に比して後味の悪さが極端に少ない。拷問など血みどろのシーンもないし。
文子と朴烈の関係も(現代的で)良い。お互い対等に尊敬し合う感じ。美男美女だし…
裁判のシーンも小気味良い。
しかし、同じことが昭和に起こってたら、また違ったんだろうなあ……
密偵もだけど、最近の韓国映画はこの時代を描くのがうまいな。面白いって訳じゃなくて、バランスが取れてる。日本人が見て嫌な感じがしない(右翼は無理だろうけど)。プロパガンダとして洗練されてる。プロパガンダが悪いわけじゃない、ニノチカだってそうだし。
ただやっぱ名作はないんだよなーバランスが良いの裏にエンタメすぎってのがあって。
鬼が来た!とかあのくらいのを一緒に作ったら面白そうなのにな。無理だろうな。