金子文子と朴烈/朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキストの作品情報・感想・評価 - 6ページ目

金子文子と朴烈/朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト2017年製作の映画)

박열/Anarchist from Colony

上映日:2019年02月16日

製作国:

上映時間:129分

3.9

あらすじ

「金子文子と朴烈/朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト」に投稿された感想・評価

とえ

とえの感想・評価

4.0
関東大震災の騒乱に乗じた日本人による朝鮮人の虐殺と、その火消しに利用された朴烈と金子文子の物語

正直な話、関東大震災の時に井戸に毒を入れた朝鮮人がいたというデマが流されたことは聞いたことはあっても、その火消しに利用された朴烈と金子文子の話は知らなかった

なぜ、知らないかと言えば、私の勉強不足なせいもあるけれど、多くの歴史上の汚点がそうであるように、歴史から消し去られてしまったからではないかと思う

とはいえ、その当時は朝鮮は日本の統治下にあって、日本政府も未熟なところがあり、関東大震災で火の海となってしまった東京の苦悩から目を逸らすためにねつ造されたデマだったと思われる

それにしても、それはあまりにも幼稚で、酷すぎるデマだった

その噂を信じた日本人たちは「朝鮮人憎し」と虐殺を始めてしまう

その虐殺された人数を知って、ヤバイと思った政府は、次に犯人をねつ造する

そのねつ造されだ犯人が、朝鮮独立の活動家だった朴烈だったのだ

そして、その朴烈の思想に惚れ込んだ恋人が金子文子だったのだ

この映画は、韓国で製作されたものだけど、決して「日本憎し」という反日的な作り方をしていない
そこが、ありがたいというか、良いなと思った

独立のために活動していた朴烈だけど、全ての日本人を嫌っていたわけではない

彼の周りには彼を慕う日本人たちもいたし(そういう人たちは、当然、他の日本人からはアカと言われたけれど)、朴烈自身も、日本人の考え方にとても興味持っていた

そして、何より、彼が愛した文子は日本人だったのだ

その事実を知って思うのは、これから先、同じ過ちを繰り返してはいけないということ

そのために、私たちがしなければいけないのは、他の国の人たちとの違いを知り、受け入れることだと思った

しかし、それが簡単なようで、とても難しいのだ

だから、私たちには、この朴烈と金子文子の愛が必要なのだ

後半は、どんなことがあっても信念を貫き通す二人の愛に泣いてしまった

彼らの愛をお手本に
違う国に生まれた者同士、習慣や考え方は違って当たり前
その違いを楽しめるぐらいの心のゆとりがあってこそ、成熟した国になれるのではと思う

それ以前に、この二人の物語をぜひ知って欲しいので、一人でも多くの人に観て欲しい作品
IPPO

IPPOの感想・評価

4.0
まだ公開してると知り待望の鑑賞が実現。
実在した在日朝鮮人アナキスト朴烈の生き様を描いた物語。

『空と風と星の詩人』も観たけれど、この監督さん…反日プロパガンダなのか、エンタメなのか、まだ掴めずもやもや。大正の終わりの日本の素晴らしい再現が見事でした。

驚くべきはヒロイン チェ・ヒソだけでなく、こんなにも韓国には日本語を巧みに話す役者がいるのか!ということ。
チェ・ヒソの日本語レベルと演技は申し分無く、日本人法務官をクールに演じていたキム・ジュンハンも流暢で素晴らしかった。

関東大震災の直後の在日朝鮮人虐殺。日本ではグレイ極まりないこの史実、本作はそのことを正面切って題材とし、当時の日本政府が在日朝鮮人達に何をし、プライドを辱め、それに争う者たちが居たということを高い温度感で訴える。

『I can speak』に続き、韓国では若手国民的俳優イ・ジェフンが反日要素強めの作品で主演を務めたこと、彼の日本に対する想い、なにかできちんと知りたいなぁと思うところです。
QTaka

QTakaの感想・評価

3.9
過酷な生い立ちをもつ女性と、国を奪われた男の、壮絶な愛の物語の映画です。
ただ、二人を囲む環境が困難を極めていただけの事。
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その時代、日本がどんなところだったのか。
そこには、どんな人々が生きていたのか。
今、私達が頭で考えて分かる事ではない。
だから、こうして、そこに生きた人の姿を通して確認してみる事が大切なのだろうと思って、この映画を見た。
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その時代の日本は、現代の日本よりもずっとアジアと密接に繋がっていたのかもしれない。
善し悪しは別として、人も、国も、国境すら、入り乱れていたような状況であった。
劇中の社会は、激動の時代を生きた人々の姿であふれていた。
特に、朝鮮半島の状況や、朝鮮人の置かれた環境は、被占領国とその国民であった。
そのことは、こうしてスクリーンを通して見ても、やはり理解出来るものではない。
そして、日本、日本人は、占領した国の国民であった。
そういう関係において、この映画は描かれている。
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関東大震災とその後に起こった出来事は、歴史の中で確認しなければならない事の一つだろう。
朝鮮人への暴行、虐殺。
それに続く事件が、この二人の投獄・裁判で、この映画の舞台になる。
朝鮮人憎しと策略を企てる政治家がいる一方で、実際に二人に接する人々の様子も描かれている。
二人を取り調べる検察官は、二人を調べるうちに、彼らに手を差し伸べるようになっていく。
二人を収監している刑務所の刑務官すら、文子の原稿に目を通して、誤字を修正したりしている。
もちろん、彼らを支援する弁護士、知識人、あるいは運動家たちと言った多くの人々が関わってくる。
こういった姿は、彼ら二人の人としての魅力を現しているのだろう。
実際、彼らの写真は残っているのだから、物語ばかりとは言えない事実がそこに有るのだろう。
まさしく、この映画は、金子文子と朴烈という二人を取り巻く愛の物語だといえる。
「人誑し」な二人の生き様をここに見た。
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この時代、明治維新から大正・昭和へ駆け抜けていく、近代日本の創成期は、日本が世界に追いつこうと必死だった時代でもある。
日清・日露の戦争を通じて、その力を世界へ知ろしめしたその時、近代国家日本をアピールするために外交努力も欠かせなかった。
映画に描かれたように、政治は旧態依然として、権力を笠に着た振舞いが目立つ一方。
法治国家としての規律を重んじようと頑張った人の姿もそこには有った。
日本が、本当の近代国家として世に認められるのは、この時代から遥かに先の事になる。
その間に、犯す重大な失敗の種は、この映画の中に有る。
そして、その先の日本の姿に繋がる日本を支える人々の姿も、ここに有った。
あざとい政治屋ばかりではない、場当たり的に仕事をする役人ばかりではない。
本当に国の事を考え、目の前の人の事を考え行動出来る人々が、いたという事をこの映画の中に見る事が出来る。
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韓国映画は、久しぶりに見た。
韓国映画が、かつての日本を描くって、どういう感じになるのだろうと思っていた。
でも、それは、真摯に歴史に向き合う映画だった。
母国の英雄を描きながら、その時代を批判しながら、それでも詰まるところ人と人の姿を描いていた。
その中心に有ったのは、男と女の姿だった。
歴史ドラマ。もう少しテンポが良かったら
文子役の女優さんがすごく魅力的。
パク・ヨルもかっこいい。
ひどい日本人が多いけど、公正な日本人もいた、という描写もあり。
骨太ながらエンタメしてる韓国映画、すごい。
特殊な事柄、って見せ方でなく、ひとつの青春、という見せ方だった。
朝鮮人虐殺のことに対してほとんど無知だから、これを機に調べてみる。ユジクで関連書籍を3冊ほど購入。
アメリカの黒人の差別問題とか遠いことのように思いがちだけど、自分の身の回りにも歴史的に積み重なった差別が歴然と在ること、をあらためて。
もっと学ばないと。
文子の激烈な情熱がまぶしかった。
(今の自分が怠惰でダメすぎて映画の中とかで立派な人物みるとまじで落ち込む)
知桃

知桃の感想・評価

4.5
いやぁ、見応えあった〜!
ネトウヨが観たら、ヘイトデモ起こしそうだけどw

でもこの映画は、日本人として、朝鮮人として、ではなくて、人として見るべき。
反日、社会派一辺倒でなく、公正な日本人も丁寧に描いているし、笑いもあってエンタメ作品としても成立してた。
というか、そもそもが反日というより、アナキストというように人間そのもの主義に描いているから、共感できる。

世の中の流れに自分がどう流されているのか客観視することが大事。

文子の芯の太さはすげぇな、と思う。
若さだけではない何かがある。
映画祭でゲストでいらしてたチェ·ヒソさん、素は可愛らしいのに、文子は肝の座りまくった女傑だった!

判事役の方、日本人か在日韓国人と思ったら、韓国人だって!
若そうだけど、めっちゃ日本語が上手で、日本人役に違和感なし!

たまーに日本語の発音が怪しい日本人役の人がいるけど、聴き取れるレベルだから、まったく問題ない。

力作だと思う。
自壊花

自壊花の感想・評価

1.0
言語レベルがくそ。韓国人の発音の音階が不快過ぎる。くちゃらーを二時間観続けてる次元

金子文子役が素晴らしい、松田優作の生まれ変わり
uyuyu

uyuyuの感想・評価

4.5
よかったー
以下、感想のようなメモ。

・令和バカ騒ぎしてる今、この映画を観れてよかった。あらためて天皇制に異を唱えたいと思ったし、この国、外から見たらほんと変な国だなーと。そういうことが映画を通して浮き彫りになった。
・金子文子を演じたチェ・ヒソが評判だけど、朴烈を演じたイ・ジェフンもすばらしかった。
・パンフレットの中身が薄いのが不満。
・パンフレットでチェ・ヒソのことを、やたら「イ・ジュンイク監督のミューズ」という言葉で評してるのがうざい。「男のミューズである女」なんて、金子文子が聞いたらせせら笑うと思うけどね。
・朴烈をぐぐった。戦後、どのように生きたかもうちょっと知りたい。転向を繰り返したとか。
・弁護士布施辰治についてもウィキ調べたら、ヒロヒトのことを評価していて1946年に天皇に対する感謝集会を開いたとある。えーーー。なのに韓国で勲章受けたって? ん??
m

mの感想・評価

5.0
この映画を観た人なら分かってくれると思うが水野錬太郎が出てきて何か話す度にオラァァァ!!とアイアンクローをかましたくなってしまい本当にイライラした。

学生の時に授業で習った関東大震災の際のデマによる朝鮮人虐殺。その時にこの金子文子さんという日本人と朴烈という人がこういうことをしていたなんて、この映画を観るまで知らなかった。

文子が朴烈と同棲する時に交わした3つの約束。

その1、同志として同棲すること。
その2、私が女性であるという観念を取り除くこと。
その3、一方が思想的に堕落して権力者と手を結んだ場合には、直ちに共同生活を解消すること。

とても素敵じゃないか。

反日映画と思う人もいるだろうが事実であり、もちろん違うところもあると思うし昔も今も結局何も変わっていなくて、ブラッククランズマンの感想にも同じようなことを書いたけど私は日本とか韓国とかどこの国とかどこの国籍とかなにも意味がないと思う。嫌なヤツは嫌なヤツだし良い人は良い人だし。

おでん屋さんで日本人が差別的なことを言った時に文子がおでんの汁をぶっかけて「熱いかコノヤロウ!消えろコノヤロウ!」と言うところがなんか北野武みたいで笑った。そして朴烈が「時代遅れのサムライめ!」と言うのだけどなんだかサムライの意味を考えちゃうよね。。。ほんと。

2人とも思想が徹底していて、文子は私は私自身を生きるというのを最後まで貫いていた。

こういうちょっとエンタメ的な映画にしてしまうとめちゃくちゃカッコいい!ドラマチック!なんて軽い感じの感想になってしまうのだけど、実際はもっと酷く辛かったはず。

この元号が変わって天皇の話題でもちきりな今のタイミングで観たことは少し意味があったかも知れない。