みおこし

サンキュー・スモーキングのみおこしのレビュー・感想・評価

サンキュー・スモーキング(2006年製作の映画)
3.5
タバコ業界によって設立されたタバコ研究所の広報部長であるニックは、タバコと健康悪化とに因果関係がないことを世間に証明させるべく、巧みな話術で人々を丸め込む天才。ある日、タバコのパッケージにドクロマークをつけようとする動きが起こったことからそれを回避するべく必死の工作に走るが...。

タバコの銘柄を彷彿とさせる圧巻のオープニングタイトルは映画史に残る最高の演出なので、粋なオープニングを探している方はぜひチェックしてみてくださいね。
物語もタバコの話を中心に進むのに、一切喫煙シーンが出てこないのがとにかく意外でした。調べたところ、決して本作はタバコを「推奨する」ための映画ではなく、むしろその辺りを非常に皮肉っぽくシニカルに描いた作品なんだそう。
ニック役のアーロン・エッカートもハマり役で、スマートで紳士的に見せながら実際はめちゃめちゃ汚いことを裏でやっているギャップが最高!(笑)『ダークナイト』では正義の男ハービーだった彼そんな役を演じているのがまたたまらない!
どう考えたってタバコは体に多かれ少なかれ害があるはずなのに、あの調子で説明されるとついつい騙されそうになるのが怖かったです。説得力のあるイケメンには要注意ですね!(笑)
でもどんなに手法が汚くたって、彼がやっていることはビジネスにおいてはある程度必要なスキルがあるのも否めないので、彼の息子が父親のそんな敏腕ぶりを尊敬しているのも若干納得。あのラストもビシッとキマってて、爽快感!!

豪華キャスト勢揃いの中でも、大御所勢のロバート・デュバル、ウィリアム・H・メイシーがやっぱり画面に出てきただけで迫力満点。なんとも言えない憎たらしさ、最高...!(笑)ケイティ・ホームズも珍しくセクシーな役柄で、『ドーソンズ・クリーク』の時のイメージとは全く異なったのがまた印象的でした。
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