「世界で一番好きな人!」
男子学生限定試写会にて。
ワーナーブラザース映画 内幸町試写室
すごい!この映画はすごいぞ!!
反時代的な挑戦作でしたッ!!!
前半とてもテンポがよく、そしてチャーミングでポップな展開の連べ打ちに「あぁ俺もおじさんになってきたのか!?(現在20歳)」と困惑しつつも楽しんでました。
ケッ!オタクって言いながら、主演は結局イケメンじゃねーか!と予告時点では懸念していたところも、佐野勇人さんの体当たり演技で、ちゃんとオタク!って説得力を帯びていました!
中条あやみさんは地球上で一番美しい存在のような佇まいで、登場する度 息を飲む魅力がいっぱいでした!
個人的本作のMVPは上白石萌歌さんです。
チャーミングという言葉を具現化したら、ああなりますね……いや〜癒される。
と、いうことで
何が一体"反時代的"かと言いますと。
アニヲタを主人公にして、そんな彼に告白する学校一のマドンナ!
という設定自体はオタク文化が盛んなこの時代にこそ作られる作品のように思えます。
しかしながら、実際映画内でのオタクの描かれ方は、"オタク"がまだ市民権を得る以前の外野から見た、偏りのあるオタク像のまま停滞しており、どこかアニメファンをバカにしてないか?と脳裏をかすめるのです。
僕自身あまりアニメに詳しくないので、実際のアニヲタの方々がどうかは知りませんが、過去いろんな友人がいながら あそこまで記号化したオタク性を持った人を実際には見たことがありません。
そりゃ映画だから多少のイメージの肥大化はさせているんでしょうけど、ちょっとその辺が頭デッカチな気がしてしまいました。
また、ネタバレ防止のため、重要なことは伏せて書きますが、
まさか今の時代◯◯◯姿で街を走るシーンがあるとは!!
まさか今の時代、あそこまで感動展開を連べ打ちにして、それに合わせて「さっきも聞いたぞ?」と思わせる感傷的音楽をこれ見よがしに垂れ流しにする映画を観るとは!
とにかく2000年代前半の日本映画を観ているようで、それはそれで新鮮でした。
そして何より驚いたのは
意外にも意外性のない話だったということです。
オタク・ミーツ・ガールが少し意外性があるだけで、それ以外はすべてステレオタイプ!
それ故、すべてのその後の展開がわかるのに、
この後なにが起きるのかわかるのに、
そこに映画が到達するまでが長い!!!
観客の理解と映画の情報開示のタイミングがズレにズレまくっているのです。
挙句 アニメそんな関係ねーじゃねーかぁぁぁぁあ〜!!!!
前半は楽しく笑えて
後半は感動の押し付けに腹が立ちました。
決して自分からはお金を出して観に行かない映画だったので試写で観させていただいて感謝です。