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寝ても覚めてものnhr703のレビュー・感想・評価

寝ても覚めても(2018年製作の映画)
3.5
観た後の余韻が凄い…。

恋愛映画っていうか恋愛ホラー映画?
ほとばしる狂気すら感じた。
あんなに不快に描かれるヒロインはかつてあったのだろうか。原作どうなってんだよ!と突っ込みたい。ただ、唐田えりかの絶妙な存在感で憎みきれない女性に仕上がっているのは凄い。
どうしても唐田えりかの関西弁に違和感があったのが残念…。もう少しどうにかならなかったのかなあ、と辛口いうけど「朝子」という雰囲気は彼女にしか出せなかっただろう。それほど絶妙。


ハッピーな作品では無いので、誰もが共感できるわけでもなく、微妙な感情を残すのだろうけどそれがまたリアルなのかも。
愛するということは理性じゃないし、時に衝動的に動いてしまう。瞬間、というより刹那的。でもそれがリアルだ。正解では無いことをわかっていても、それによって大切なひとを傷つけてしまっても、そのことに自責を抱えながら悔やみながらも生きていくしかない。何度も後悔しながら選択していく朝子の姿は辛いし、最後の決断は正しかったのか、と物語終盤まで観客に投げかける。


脇を固める伊藤沙莉と瀬戸康史が最高。
特に伊藤さんは上手すぎる。伊藤さんいないとちょっときつかったかも。
山下リオも昔好きだったな〜


とにかく東出昌大がかっこよかったんだけど亮平パートは辛すぎてエグいし麦パートはサイコパス…。普通に東出くんが出演してるCMが劇中入ったのには場内で笑いが起きてました。


ラストの遠景ロングショットは印象的。
tofu beatsの主題歌もとても良かった。
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