なんかこの映画コーヒー出てきそうだなってコーヒー飲みながら観たら、本当に出てきた。
北海道で大きな地震があった日、何も知らずにこの映画を観てしまった。
『淵に立つ』要素があった。
白いシャツが印象的。
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以下、私のネタバレ解釈。
麦(バク)との時間も、亮平との時間も夢と言える。でも実際はどちらも現実。
麦は結局何者だったのか。
私は「バク」という名前を聞いて、夢を食べちゃう存在なんだ。と思った。
亮平との(夢のような)現実をバク(夢喰い)は奪う。
夢と現実のラインを表すのに仙台が出てくる。朝子にとって、麦の出身地である北海道は、深い夢の中でもう二度と眠りから覚められなくなるような位置付け。
仙台を越えて北海道に行くこと、それはもう一生麦と人生を共にし、戻らないという覚悟を決めること。
結局朝子は仙台を越えることができず、麦と別れて、一人海を見にいく。
押しては引く波に飲み込まれそうになる。
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最後、良平と川を見るシーンがある。氾濫しそうな汚い川。とても残酷だけど美しいシーン。
一定方向に流れる川は汚れてしまったけれど、ずっと一定方向に流れ続ける。
麦は海のように朝子を飲み込み、良平は川のように朝子と共に流れようとする人だった。その表象だと思った。
☆
自分のちょっとした行動で人生はガラッと変わってしまう。
自分の意思など関係なく、病気や災害で人生が変わることもある。
感謝と愛情は違うからな。
って文字で出てくる言葉が、とても印象に残った。