非ネイティブのキャストによる関西弁が違和感だらけだったのと、関西弁を話す東出昌大がチュートリアル徳井に見えてきてしょうがなかったので序盤はだいぶ気が散ってしまったけど、後半はそんなことも忘れさせるぐらい(関西弁だんだん上手くなっていってたし)グイグイ引き込まれて最後はボコボコに打ちのめされて終わった。終わった後もしばらく胸がぐちゃぐちゃのままで息がしんどくて半泣きで帰った。
冷静にストーリーだけなぞったら朝子はまじでクズだしあんな女近くにいたら絶対嫌だし結局何なのこの話????ってなるんだけど、暴走する衝動も含めた感情の一つ一つに得体の知れない説得力があって、コピーのとおり「愛に逆らえない」恐ろしさが胸をえぐってくる。
しかもそれが全然他人事じゃないというか、自分自身の触れられたらやばそうなところが蹂躙される感じというか。
自分は大人になったと思ってたってそれはただの思い込みかもしれないし、過去として消化したつもりでいても実際は消化できていないのかもしれないし、これが幸せだ正解だって思ってたって実はそう自分に言い聞かせてるだけで本当に望んでいるものは別物だったりするかもしれない。それを気付かせて、衝動のスイッチを押してしまう事件が運良く起こっていないだけで。
人間って自分が思っているよりきっとずっと愚かで脆い。朝子みたいな女はきっと私の中にもいるんだ。あぁ怖い。