味噌のカツオ

寝ても覚めてもの味噌のカツオのレビュー・感想・評価

寝ても覚めても(2018年製作の映画)
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描かれているのは男女の恋愛ではありますが。
やはりある意味で、震災にまつわるメッセージでもあるのかな。

「オレはお前を許すことはない」と吐き捨てながらも朝子と離れない亮平のスタンスは、当たり前に平穏だった日常を一瞬でぶち壊しておきながら、やはりそこに暮らすしかないという。あの震災のメタファーのようにも思えました。

こういっては何だが 唐田えりかは経験も少ないので正直上手くはないですよ。
東出くんは所々でハッとさせられるような瞬間もあるんだけど、基本 関西弁は厳しかった。

だけど なにかその二人の拙さが、物語におけるフワフワとした浮遊感であり、良い意味での現実感の無さになっていて。この世界観にはハマっていたんだよね。不思議なもんだ。

一方でその脇を固める瀬戸康史と山下リオ。関西弁でまくしたてる伊藤沙莉(千葉県出身!?)。
そして前半と後半で全く違う存在感を放つ渡辺大知も素晴らしかったです。
あと ネコちゃんも名演技だったこと忘れちゃいけないね。

最後に、走る亮平と朝子を追うように晴れ間が開けていくシーン。こんな表現あるんだなと驚嘆しましたが。
思い出したら泣けてくるね。
味噌のカツオ

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