長い長い夢を食べにやってくる麦(バク)。啄ばまれながらも夢の中で待ち続ける朝子。余りにも現実離れした出会いから始まる恋に、違和感を感じながらも引き込まれてしまうパラレルワールドのような世界。どこかこの世界からズレたふたりの足りない笑顔がそう感じさせる。
ほとんどが原作通りの展開なのに凡庸な私の心は揺さぶられ、いつまで経って動悸はおさまらない。
以下ネタバレになるかも
清濁併せ持つ川のように、かけがえのない存在だと気づいていながら異なる視点で見つめる天の川。
今はまだ濁っているけれど、限りなく透明に近い飴色の天の川。