寝ても覚めてもの鮃サブロウ太のレビュー・感想・評価

優しい映画だった。共感の埒外という点でいうと「愛がなんだ」とさほど変わらないのだが、同じ胸糞映画でも本作はずっとやわらかく、終始夢の中を漂っているよう。
だからというわけでもないが、現実感の強い映画だと気になった筈の主演２人の演技もそれほど気にならなかった。
脇役陣の好演も光っており、主役とのキョリ感、出てくるタイミングがよく考えられていると思った。
ここ最近の不貞報道に接した後に本作を観たので、朝子にとっては麦でも亮平でもなく昌大だったのだと妙に腑に落ちる雰囲気の映画だった。