ごてふ

望郷のごてふのレビュー・感想・評価

望郷(2017年製作の映画)
3.5
新宿・武蔵野館にて。都下単館上映のマイナーな邦画には休日にも拘らず客席4割程度。湊かなえの連作短編は読了。「夢の国」と「光の航路」ふたつのエピソードを繋いでいるが、小説と違いミステリーというよりは閉鎖的な島に住む家族の因習をメインに据えていた。佐藤泰志の原作を熊切和嘉で映画化した「海炭市叙景」に近いテイストを感じた。少し暗いが抒情的、つまりは如何にも邦画らしい。こうした演目に感じ入るのも自身に流れる土着性や血脈から来る葛藤などがあるからか、と暫し自問。片岡礼子を久し振りに観た気がする。河井青葉や石橋けいなどのキャスティングが渋い。
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