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さよならの朝に約束の花をかざろうのSIのレビュー・感想・評価

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2018.12.3
自宅PCにて鑑賞

岡田磨里初監督作品。
ファンタジーの世界で、不老の少女が母親になり子供の一生を見るという物語。
「別れの一族」として人を愛する事を禁じられている少女が、別れの辛さをきちんと受け入れて、それでも出会えて、愛せて良かったと思えるようになる成長を描く。
やっぱり岡田さんは葛藤の描き方が上手い。
マキアは弱虫で引っ込み思案だけど、それでも外に飛び出したい、世界と関係を持ちたいと思っている。人を愛する事を禁じられているが、それでもエリアルを母として愛していく。母として泣く事を自分に禁じるが、泣き虫ですぐに泣いてしまいそうになる。
"母"とは何なのか。それは自分の全てを持って相手を愛する事であって、それを相手が母と思えば母なのだというメッセージは深い。

キャラクターデザインに吉田明彦さんを招いているのでめちゃめちゃFF12っぽい。
音楽は川井憲次さんなのに印象に残らなくて辛い。
監督として構図にセンスを感じるとかはほとんどなかったので、やはり脚本家として才能があるのだろう。
作画も抜群で井上俊之さんが原画を書きまくっているようだし原画に知っている人がたくさんいてジブリの流れがあり豪華。

もっとたくさんの人に見てほしい、もっと売れて良い作品。
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