Jun55

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のJun55のレビュー・感想・評価

4.5
舞台はディズニーランドのあるフロリダ。
でも、この映画の舞台は、ディズニーランドの近郊にある安モーテルで、主役は、そこで生活をするHomelessの母子。
その日暮らしで負のスパイラルに陥る困窮の生活と”夢の国”をコントラスさせている。
この映画はフィクションではなく、実在する人々をモチーフにしている社会派映画。景気がいいと言われている米国で貧富の差は広がるばかりで、2008年の住宅バブルの崩壊の傷はまだ癒えず、貧困層はもがき苦しんでいるのだ。その実態から目を背けることはできない。

監督のSean Bakerは、米国の社会的なテーマをドキュメンタリータッチに描くことで有名。前作をiPhoneで撮影したことでも有名で、この映画も生活の日常を見事に映し出していて、カメラアングルも工夫されている。

テーマが貧窮に苦しむ母子家庭なのだが、映画自体はとても明るくて楽しい。それは子供が主役だからだ。特に主人公の子役のBrooklynn Princeの演技は素晴らしい。
子供は困窮の中でも健気に振る舞うことができるし、夢を忘れない。
でも、一番の被害者は子供なのかもしれない。
そんな意味でも、最後のシーンは本当に涙が止まらなかった。

キャスティングにも話題があり、母親役を演じたBria Viaiteは、元インスタグラマーで監督がスカウトしてきた素人。