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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のpukoのレビュー・感想・評価

3.9
シングルマザーの母親とモーテルで暮らすムーニー
悪戯三昧でともだちと無邪気に遊ぶ彼女の日常がパステルカラーで描かれるのだが、そこにじわじわと貧困の実態が差し込まれる。
6歳のムーニーにはわからないことも観客には察しが付く
ニクい作り。そしてやるせない。

厳しい現実を突きつけてくる一方で、子供たちを支える大人の姿をちゃんと描いているところに この映画の救いがある。
最たるはデフォー演じる管理人ボビー
悪いことは悪いと叱りながらも、住人たちの立場を理解し、子供を守ることを最優先している。
こんな優しいデフォーに出会えただけでもしあわせ。

どうしようもない母親だけど、ムーニーには彼女なりの愛情を注いでいて、
子供にとってはそれも大事
愛された記憶があれば、人は人に優しくできるし真っすぐに前を向ける
だからこそ、ラストシーンに希望を感じることができた。
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