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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のNのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

高温多湿な日本では、パステルな色合いもそうだけど本作のカラッとした空気感はなかなか描けないだろうなぁと思った。

ショーンベイカー監督の前作タンジェリンでもそうだったけど、あっけらかんとした明るさは見てて元気になる。そーゆうとこが好き。神妙な顔せずに、笑って生きのびろ!と言われてるようで。

いつも側にいるウィレムデフォーが良かった◎うん、良かった◎あのモーテル行きたい。。。でも絶対に私の性格だと住めなそう。。

ラストについて…
あの展開は絶対に感動的なシーンになるだろうに、やっぱりぶっ壊してくれた😁ラストはブツ切り感があって、終わった瞬間、え。。。て思ってしまったけど、あのディズニーへ連れ出すとこもすんげぇとっさの出来事で、人生ってあぁいう時に瞬間的に動けるかどうかなのかなぁと、後からジワジワ感じた…うん、良かった!現実的な後日談は知りたくない😂

◆追記◆
この映画、後から後からジワジワくる。。。スコア上げましたw

ベイカー監督の描く、偏見の目に毎日晒されて大変そうとか、こんな悪環境で育つ子供って可哀相とかそういう気持ちを一切受け付けないくらいのパワフルさ、たくましい姿が好きだな〜なんて思ってたんですが。

他の方のレビューで気付いた子供の目線で描かれていた、ということに着目した時にまた色々と考えることがあったので追記しました。

この映画って、楽しいか悲しいかで判別すると楽しい。映画見てる最中、自分もムーニーと同様子供の目線で見てるから。毎日を奔放に楽しく生きてるからで、現実的な影も見えるけれど、楽しいから知らんぷりできるw だけど後半の超シリアスな展開には目を背けられない。冷静に考えて真っ当な対応のはずなのに、ムーニーの目線で親子を見てきた自分としてはやりきれない気持ちになる。ギリギリのバランスで保ってた二人にとって、社会的な「正しさ」は残酷にも見える。

一度壊れたボロ家を補強してまた住み直すのがタンジェリンだったとしたら、今回はお菓子の家を一方的にぶっ壊され行き場を無くした女の子がアリスの国に逃げこんだラスト。せめてもの現実逃避、あのラストは私には大正解に思えた。混乱してただただ涙が止まらないムーニーを親友が連れ出すっていうのも良かったなぁ。。うん、いつか醒めちゃうのが現実だけども、せめて一秒でも長く夢の世界にいたい。
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