コーディー

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のコーディーのレビュー・感想・評価

4.3
シビアな貧困や格差問題を子供視点に包んだかと思えば、それでも容赦ない現実が襲う終盤。そんな外しても外せないどうしようもない現実を最後まで子供の突拍子も無い発想で魅せる浮世離れ感に良い意味で放心。散々堪能したフロリダの鮮やかな風景や子供達の躍動を凝縮したような抜けの良さは最高でした!

母ちゃん見て学んだか盗んだのか序盤からムーニーの悪ガキっぷりがなかなかのもんやけど持ち前の愛嬌かフロリダの太陽のおかげか不思議とこのクソガキ〜ってならずに和むw
またデフォー演じるモーテル管理人の手を焼きながらも優しい目で見守る温かさ、憂いの表情もグッと沁みる。この素敵なモーテルの空気が好き。行きたいw

主人公に共感って意味では前作〝タンジェリン〟の方が上やけどドン詰まりで努力もできず挙句人に当たるダメ人間でも娘への愛とあの叫びを聞くと助けてやってよ!って気にもなる。そんなこっちの気持ちをデフォーさんが全部顔で代弁してくれて泣いた。
きっと良い日が待ってるって綺麗事でも言いたくなる。世知辛さの中にキラキラを感じさせる。大好きな映画です〜