U子

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のU子のレビュー・感想・評価

3.9
めっちゃよかった。
ディズニーランドのそばにあるモーテル。
貧しく若いシングルマザー。
子供を虐待するなどはなく、
とても愛していて、でも現実の問題がそこにある。生きていくこと、抜け出せない貧困。
子供たちが生き生きしていて、芝居ではないかのように自然。子供の頃のことを思い出してしまう。
子供を背負うシーンや、子供を嫌う男とは付き合わないなど、ヘイリーのルールで、ムーニーを愛してるのが伝わってくる。
しかし。更生して、まじめになって働くということにはならない。
苦しみもがいて、安易な方へ走ってしまった。それを責めることは簡単だが、そんな単純な問題ではない。
ラストで、ムーニーが友達の前で、初めて子供らしく泣くシーンで、私も泣きそうになった。生意気な大人顔負けのムーニーが幼い子供に過ぎないという、当たり前のことを目の当たりにして。
走り出す二人の少女。行き着いた先にそびえ立つディズニーランドのお城。
夢の国のすぐそばに、こんな現実。
なんとも皮肉。

あざとさがなく、ドキュメンタリーのようで、最後まで集中して観れた。
今年のベスト作品に入ることは間違いなさそう。