fujijun

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のfujijunのレビュー・感想・評価

4.0
いろいろ辛くなる。

ここに描かれていることすら、”貧困の辛さ”の一部で、もっと悲惨なこともいくらでもあるから、この映画のテーマとかメッセージは何なのか、まだ考えあぐねてる。

貧困は、生まれる環境によってかなり左右される。
以前にタマフルの『エンド・オブ・ウォッチ』の評で、ある出演者のインタビューの「自分はゲットーの生まれでギャングの中で育った、周りも同じ、これが自分にとっての普通で他も同じようなもんだと思ってた」と言っていたのになるほどと思った、と話していたのを、この映画を見て思い出した。
きっとこの母親も貧困の中に生まれて、まともな教育も受けさせてもらえず、世の中にどんなものがあるかも知らないまま母になってしまったわけで。
好きでこうなったわけではないけども、これが普通なので、そのままやり過ごしてるというの、少なからずわかるというか。
怖くなって鑑賞した日の夜、なんとなく家の大掃除をした。あはは

この映画を見た人誰もがウィレム・デフォーに思い入れを持ってしまうのはすごくわかる。唯一の光とか良心みたいだし。
そのボビーも、なにか実は問題を抱えているのも少し垣間見せているのがまた何とも言えない。

知らない幸せは望みようがない。
だから繰り返される。



それから、この母親がどうしょうもない、自業自得だ。というような意見もかなり見かけるけども、子供は母親一人から突然生まれるわけではないわけで。
この母娘に対して一切責任を果たしてない父親はもっとクソだと思う。
少なくとも私の周りでこの意見を聞いたことがなくて、「世間の母親への風当たりの強さ」みたいのをここでも感じてる。