アメリカはディズニーランドのような虚構を投影しただけのハリボテなんですよ、って言ってる映画。
嘘臭いパステルカラーに染め上げられた魔法の王国に住む子ども達のキラキラな日常と、大人達のギラギラした現実が交互に映し出される。
欺瞞の象徴のように聳え立つディズニーワールド。その奥に見えるお城。王国の外側から見える花火。何もかも蜃気楼のようだ。
最後に夢の国に走る時に、カメラはiPhoneになる。突然、生々しい映像で蜃気楼は現実となる。
この逆転が起こる時にムーニーが、こちらの世界に走ってきたように感じた。あの子は映画の中だけに生きているんじゃない。
世界のどこか片隅に生きている子ども達なんだと、そんな強いメッセージを感じた。