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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のplutoid134340のレビュー・感想・評価

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粗悪なヘイリーに育てられ同じく口悪く自由に生活しているムーニー。彼女自身の"遊び"が少しずつ過激さが肥大化し、それが原因で歯車が合わなくなるフロリダの生活。
カラフルポップでハッピーな毎日はヘイリーの生きる嘘が糾弾されることでムーニーに社会の手が下される。
ウィレムデフォー演じる管理人たる立場からヘイリーの親の役割を果たしていて、ヘイリーの枷にもなっているが、ムーニーたちを見てくれている安心感にもなっている。
貧困でも売春娼婦になると、途端に風当たりは強くなる。日本も同じだ。親友だと思ってた人には裏切られて(その代わり顔ボッコボコにするんだけど)、児童相談所は来る。
けど、ヘイリーは子供が好きだ。ジャンシーの誕生日を祝ったり、スクーティーのダンスも褒める。ムーニーにキスはしない。代わりにダンスを踊る。パンツを投げる。子供というより友達のようだ。
始めは活発なヘイリーに引っ張られていたジャンシーが、最後にヘイリーのために行動を起こすのはやはり感動もの。
物語の半分で決定的なことが起きる。そこからは悪循環は重なり重なり、ヘイリーやムーニーに助けは減り、家賃は上がり、引き裂かれていく。

どこがいいかと言われると、ムーニーの逞しさとかって言っちゃう。2回観たらより発見(ヘイリーが別れを覚悟してどんどん真顔になったり、ボビーがいつも気配り目配りしてたり)があって面白かったです。当たり前なんだけど。
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