この切なさ。
夢の国の外側の、夢のような色使いのモーテルで、まるで夢とは正反対な生活を送る。
決して劇中それが対比されるわけではないけれど、ムーニーとヘイリーがもがきながら暮らす姿に、夢とそうじゃないものが入り混じっている。
ムーニーもヘイリーも不幸じゃない。言葉遣いも悪いし生活もめちゃくちゃだし、犯罪すれすれ(あるいはギリアウト)の日々だけど、不幸とはイコールにならない。
クライマックスに悲しさと希望。
6歳とは思えない悪ガキのムーニーが見せる、1番純粋で子供らしい涙に胸が詰まる。
ジャンシーとムーニーはどこまでいけるんだろう。
ウィレム・デフォーがめちゃくちゃいい。
憎らしい悪役よりもずっとずっといい。