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ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリスのSHOPGIRLのレビュー・感想・評価

3.7
デジタル化に奮闘する職員の流れが一筋あって、そのほか図書館の様々な面を挟んでいくスタイル。
電子書籍やアーカイブ用のスキャンをはじめとしてデジタル化を追っていたけれど、新しいことをしているという風にも見えず時代不詳な感じだった。

分館がそれぞれ特徴的な色を持っていて、地域に根ざしたコミュニティスペースとしての役割が明確なのは人種のサラダボウルことニューヨークならではの光景なのかもしれない。

障害を持った人やホームレスの人との関係についてのシーンも数多く、公共図書館として公共性の線引きに格闘している様子があった。図書館に限らず公共の場の運営に携わる人は必ず突きつけられる壁なのだろう。

ここを訪れた際には観光地感が高いイメージだったから、日常的に必要とする利用者がこれほどいることに驚いた。

フレデリック・ワイズマンは初鑑賞で、誰かがカメラを向いている瞬間が一切無いスタイルはドキュメンタリーとしてとても信用性が高いポイントに感じる。デジタル化の一筋以外は挟み込まれるシーンの順番に強い意味を汲み取れなかったけれど、実際そこに意味はあったのか。他の作品も観てみたい。
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