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ニッポン国 vs 泉南石綿村のhirodeNagasakiのレビュー・感想・評価

ニッポン国 vs 泉南石綿村(2017年製作の映画)
3.0
原一男監督自身が言っているように、それまでの作品に比べて、撮影対象が普通の人なので、作品の登場人物にぐっとひきつけられることはない。このため、休み、休みで見た。
インタビューした取材相手が、その後亡くなったという字幕がたびたび入るので、長期間にわたる取材の力は感じた。
しかし、原一男監督ならではの作品という意味では弱かった。ビデオカメラが普及し、テレビのドキュメンタリー番組でも、ディレクターが1人で撮影した映像がよく使われている。このため、この作品も、一見、テレビでよく見るドキュメンタリー番組に見えてしまう。
誰でも映像を撮影できるようになりネットに映像があふれるようになったことと、型破りの人間がいなくなったことで、いまは、ドキュメンタリー映画が難しい時代になったのか?(後半の原告団長の行動も、そんなに常軌を逸しているは言えない。これが、常軌を逸していると言うなら、ここ数十年で日本人がだいぶおとなしくなってしまったということだ。)
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