元空手部

ニッポン国 vs 泉南石綿村の元空手部のネタバレレビュー・内容・結末

ニッポン国 vs 泉南石綿村(2017年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

多種多様な人物がいる泉南石綿村の原告団が、官僚機構のニッポン国を相手取って裁判を起こした過程を8年間追ったドキュメンタリー
原告団側にユーモアがあって、悲壮なだけじゃないのが良い 所々体感時間が長いところもあるが、無駄な場面ではない 原告団一人一人にそれぞれの生き方があって肯定も否定もしない、押し付けがましくないのがまた良い 遺体が二度映るが、原一男もよくここまでの信頼関係を築けたなあ、と思うとはいえ、危篤の場面でサイバーショット起動させて写真撮ってたのは節操なさすぎて笑ったが
敗訴確定したオバさんが泣きながら演説するとこ、ちょっとロング気味に捉えていてその前を無関心な群衆が通りすぎるんだが、無関心であった自分も批判されてるような気がして少しドキッとした
炸裂しまくりなテロップ芸には笑わされもしたが、残酷な事実も字幕で済ましてしまうそのドライさにショックも受けた ラストの衝撃も同じく
ゆきゆきての奥崎謙三と神主の妹ばりに暴走する二人も、やはりタイムリミットというものに急かされていて、事実、大臣訪問は間に合わなかったのだから、まあ彼らの主張も正しい
笑って泣ける大傑作
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