ヒラリー

ニッポン国 vs 泉南石綿村のヒラリーのレビュー・感想・評価

ニッポン国 vs 泉南石綿村(2017年製作の映画)
3.8
監督のコメンタリーと一緒に見れなかった(どう頑張っても上手くバランス取れず…)
お誕生日おめでとうございました。
このニュースはリアルタイムで見てたから覚えてる。中学高校位だったかな。
自分の身内等にはいなかったように記憶しているが、このご時世に水俣病のような公害があるのかと当時とても驚いたことを記憶している。
最初に慰霊碑の設置(最後)から始まり、クボタショックから泉南の訴訟に密着したドキュメンタリー
監督が話していたように登場人物が次から次へと亡くなっていく。
鼻からチューブを通さないと酸素が届かない住民
最期は皆寝たきりで裁判の様子を気に掛ける事も出来ない状況だったというのも
旦那さんも石綿絡みの病気で亡くした代表の奥さんの話が印象的だった。
お前に苦労かけたか。金に不自由もなかっただろうと死に際に話されたと
お金じゃない、けど現に起きた事に対して出来る事は謝罪と賠償金しかない。
死者は戻ってこないし、疾患のある人も治る事はない。
こういった公害等の問題って期間や労働条件等で区切られて、対象から漏れてしまう人が必ずいる。
金目的で声を上げてる人もいるかもしれないし、国としても精査しなければならないというのも分かる。
それにしても国というものはこんなにも淡泊なのかとがっかりした。
日本は他国に比べ自ら声を上げるという事に抵抗のある国だという認識がある。
国民が変わらなければ腐った国も変えられない。
コロナ禍で色んなものが炙り出されたこの国でどう生きるのが賢明なのか、考えさせられた。
ヒラリー

ヒラリー