はる

イカロスのはるのレビュー・感想・評価

イカロス(2017年製作の映画)
4.5
凄い話ですね。これが現実の話だとは!
この映画は前半と後半に分けられます。
まず前半は、監督でありながらアマチュアのロードーレーサーであるブライアンフォーゲルが、自ら実験台となり、ドーピングをしてロードレースの大会に出てみようというものです。監督は様々な専門家からのアドバイスを元に、毎日注射を沢山打ったりトレーニングをしながら、大会に臨みます。この前半も十分面白いんですけど、後半からが本当に凄いです。後半はスノーデンのような内部告発の話へとシフトしていきます。要はドーピング実験の際にアドバイスをしてくれていたグレゴリーが実はロシアの不正ドーピングの中心人物だった事が判明するんですよね。暗殺やKGB、FBIなんて言葉が飛び交うようになります。
ごく少数の個人がロシア政府に対して告発するというまるで映画のような話が現実に起こっているというのに驚きました。1666個もの証拠を叩きつけられても平然と否認するプーチン大統領が恐ろしいと思いました。
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