アルバムは知らない誰かの記憶のよう
痛みを消し去ることはできない
それでも痛みさえも愛して
逃げることなく世界に立ち向かうのだ
本当の孤独は自分の心が作り出す
小さな世界にある大きな愛
優しさに気付けたなら
マーウェンコルのように幸せを掴める
マーウェンという人形の世界を通して
現実と向き合っていく物語。
自分のせいだけど、自分は悪くない。
そんな理不尽な世界に深く傷付いて、
目をそらして、逃げて、隠れた。
だけど、この痛みは決して消えない。
痛みを抱えて、受け入れて、愛せたなら
そこから新しい人生が始まる。
それは、優しく支えてくれる人がいたから。
広い世界で
理不尽に傷付けられるくらいなら、
愛と優しさに溢れた
小さな世界で生きたっていい。
そう思わせてくれる素晴らしい作品。
どんなに苦しくても傷付いても、
前を向いて生きていくことが
自分と大切な人たちへの優しさだと思う。
痛みや苦しさばかりに
目を向けていたマークが、
周りの人たちの優しさに気付いて
前に進むラストが本当に良かった。
浮かんだ作品
『ラースと、その彼女』
『FRANK』
