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スティールパンの惑星のstraighttohellのレビュー・感想・評価

スティールパンの惑星(2015年製作の映画)
2.5
スティールパンの柔らかな音色は、闘争で流された血のもと成り立っているのだなぁと。

自分の原点はパンクロックである。バンドを組むなどして音楽とひたすら向き合ってきたが、そこで得た知見がひとつある。
『打楽器の中でもドラムは唯一スキルいらずで音を鳴らすことが可能=最も感情を乗せやすい』、ということだ。

間違ってはいないもののやや軽んじていたと恥じている。本作をかしこまって劇場で観た今、全打楽器に謝罪したい。

混血や差別という宿命。対話ではもう解決できなかった。怒りと誇りを昇華させた先が、スティールパン。
彼らは『音楽』で『権力』に抗ったのだと思う。

この揺るがぬ意思のリレーは、ロックの変遷という形をとり今も確かに続いている。こんな島国の田舎生まれの私にも、しっかりと、バトンタッチされている。

今夜はブラックアイドピーズ、ジミヘン、マイケル、ソニックユース、オフスプを聴く。4時半起きだからこそちょうどよい。バトンの重みを朝まで。
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