どちらかといえば、上映後に連日開催しているスティールパンのミニライブが目当で鑑賞。プラスアルファ付きの映画鑑賞ってつい惹かれちゃう。
スティールパンは、カリブ海最南端に位置するトリニダード・トバゴ共和国生まれのドラム缶から作られた打楽器。「20世紀最後にして最大のアコースティック楽器発明」と言われているそう。
映画はノンフィクションドラマや、スティールパンのレジェンドたちのインタビュー、世界一を決める大会「パノラマ」に参加するフランス、アメリカ、日本、そしてトリニダードの演者の姿を交え、その誕生と現在を描く。
ミニライブ前のトークショーで、演者の原田芳宏さんが「(レジェンドたちは)スティールパンによって国をつくったと本気で思っている」と話していたことが印象に残った。
1940年代、欧米の支配下にあるトリニダード・トバゴで貧困と抑圧の中、リズムへの情熱に突き動かされた少年たちが盗んだドラム缶から生まれたスティールパン。その材料からは想像できない美しい音色は、暴力と抗争に明け暮れていた若者たちに音楽で争うことを教えたみたいな感じが、おとぎ話のようで好き。
80分の映画を見た後、生演奏を聴くって、なんかちょっとイイ感じ。ビールとか飲みながら、リラックスして楽しむのにちょうどいいかもしれない。
●物語(50%×3.5):1.75
・スティールパン、初めて知った。人間の情熱って凄いね。内容的にはちと物足りないかも。
●演技、演出(30%×3.5):1.05
・ ドラマと現在の混じり方が程よい感じ。映画に出演していた二ノ宮千紘さんは、英語もできないまま初海外がトリニダードだったって、度胸凄いっす。
●画、音、音楽(20%×3.5):0.70
・音楽良いけれど、もう少し音が良いと嬉しかった。
●お好み加点:+0.2
・やっぱり、生演奏っていいね。