butasu

ミスミソウのbutasuのレビュー・感想・評価

ミスミソウ(2017年製作の映画)
3.5
嫌いじゃない。原作は未読。内容的には普通にリアリティゼロのクソ映画だと思うのだが、圧倒的で容赦のないゴア描写の連続で胸糞展開の溜飲が下がりまくるので、個人的には結構楽しんで観ることが出来た。いじめとして行われた行為が放火で家族殺しとあまりに酷いので、復讐として普通に殺されても全然スカッとしないだろう。やるならこれくらいやってくれないと。中学生だらけでここまでゴア描写を繰り広げてくれるとは正直思っていなかったので驚いた。一番好きなのは先生が除雪車に轢かれて、除雪車の上から血が吹き出すシーン。あのアイディアは素晴らしい。その他もひたすら惨殺が続くだけにも関わらずそこそこ工夫の効いたゴア展開がされており、観ていて飽きない。

主人公が付き合っている男がなんとなくキモいなぁ他に役者いなかったのかなぁとか思っていたので、こいつがサイコパスだったときにはとても感心した。展開としては明らかにやりすぎだけど、この手のジャンル映画として観ている分には全然問題無し。いじめの首謀者的少女が最後まで生き残る展開に賛否はありそうだが、彼女が実際に口出しをしたり手を出しているシーンが一度もない上に、主人公との回想シーンがあまりに美しく切ないので、個人的にはそこまで気にならなかった。そもそも主人公がわざわざ見逃してたしね。

病院で妹が一瞬起き上がって見えたシーンは夢に出るレベルの怖さだし、とにかくホラー・ゴア復讐映画としてのクオリティはそこそこだと思うので、この手のジャンル映画が好きな人には自信を持っておススメできる、しかしそれ以外の人には一切勧められない、そんな作品。
butasu

butasu