なち

ミスミソウのなちのレビュー・感想・評価

ミスミソウ(2017年製作の映画)
3.4
ここ半年ほど、毎週水曜日の仕事は
“職場でただ座ってるだけの人”だった。
それで問題ないし、何かトラブルとかあったとき要員なので普段何もなければ自分のデスクでただ座ってれば安泰でした。
それも7月からはできなくなってしまうので、今までなんだかんだ言ってきたもののやはり惜しいな。
代わりに毎週水曜在宅になりますように。


さて、本作
すごく昔に原作漫画を読みまして、
すごかったです。(語彙力)
いやなんというか押切先生の作品は結構好きでよく読んでたんですけど、これはなかなかインパクト強めでよく覚えている。
まあこの映画見たのも数年前でもうぼちぼち記憶が怪しいけど、それでもやはり印象的なシーンはだいたい覚えているし今思い出してもちょっと引く(褒めてる)



東京から超田舎に引っ越してきた野咲一家。中学生の野咲春花は清楚で可愛いが、そのせいもあり引越し先のクラスに馴染めずにいた。春花が田舎特有の“よそ者”扱いをされている中、わりとイケメンの相場くんが春花を助けてくれてちょっと良い感じになった。そんなとき、嫉妬したか何かでクラスメイトの数人が冗談半分で春花不在時に野咲家に放火してしまい、死傷者が出るほどの事件となる。
ここから本編が始まる、という感じ。



いやこれは仕方ない。
春花の復讐心は間違ってはいないし、復讐してもしなくても死んだ人は帰ってこないので復讐したほうがスッキリするんじゃないかな!ってキアヌも言ってたよたしか。

まあそれもそうなんだけど、この作品で(原作も含め)何が1番共感できるか、さらにその共感がとても気持ち悪いのはなぜか。
一部の田舎には東京にはない独特のコミュニティやヒエラルキーみたいなものが存在しているのは間違いない。
そしてそのコミュニティでの立ち位置が、その町で暮らしていくために何より大事なものとなり得るのもわかる。
なのでいじめられっ子の流美が、
“春花がいじめの対象になれば自分は助かる”とか“春花を貶めるため、自分が春花より上に立てるものなら他人を傷つけることすら厭わない”という考えに至ることもわかる。
実際こいつマジでなんでもやるバケモン。

さらに問題なのがまだいる。
担任の南京子。
この先生、いじめられっ子OGのため自分の受け持つクラスでのいじめは見て見ぬふり。もちろん過去のトラウマから対応できず、自分のクラスでカースト上位の生徒からなんとか嫌われないように必死で子供に媚を売る最悪のダメ教師。
その子供に舌打ちなんてされようものなら(もしかして私生徒に嫌われてる…?!)となり、所構わずゲロ吐き散らかすレベルに過去のいじめがトラウマっぽい。


まあ大人がこれじゃもうどうにもならん、
諦めて全員56すしかねえ。
春花、ジョン・ウィックになる!
という展開もまあ理解できる。

ちなみに南先生のラスト、私は結構好きですよ。
雪国ならではですね。

そうこの作品は“雪の白”と“血の赤”がとても鮮やかで、そういう意味ではとても綺麗な作品ではあったかな、視覚的に。

イケメン枠の相場くんも、ただのイケメン枠ではなくまだあと2形態くらい進化の余地を残しているので。

久しぶりにもう一度映画見てみようかな。
この時の清水尋也くん、数年後に両手の甲に“罪”と“罰”なんて書かれると思ったなかっただろうな。
清水くんの半間修二、これはマジで最高のキャスティングだと思いますありがとう。
6月の東リベ2後編、しっかり男の子になった気分で見てきます。

あ、今業務時間内でしたすみません。
何もせず座ってます。
なち

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