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ミスミソウの犬のレビュー・感想・評価

ミスミソウ(2017年製作の映画)
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前半で描かれるイジメ描写は、その陰湿さや細かい台詞が妙に生々しくて他の作品と比べてもありきたりを感じなかった。対して後半の殺戮は原作未読でも忠実なんだろうなと思わせるほどのあれやこれやのスプラッター祭り。もちろんグロくて痛々しいんだけど、雪と血のコントラストは美しくもあり振り切りの良さが絶妙的で笑える爽快感。

オーディションで選ばれた生徒たちみんな自然体な演技で良かったんだけど、やっぱり一番の存在感と演技力を見せつけてくれた清水尋也。彼の気怠さ漂う優しい柔らか味と、狂気を帯びたサイコパス性は相変わらず素晴らしかった。殴り倒すシーンや黒電話を破壊するシーンから返り血の浴び方まで最高。
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