ヤソヒラ

ミスミソウのヤソヒラのレビュー・感想・評価

ミスミソウ(2017年製作の映画)
4.0
圧巻の白。鮮烈な赤。
とにかく「色」が印象的な一作でした。
そして役者陣のフレッシュさには目をみはるものがありました。
山田杏奈が美しい!!
表情が豊かで色んな生の感情を見せてくれる。目が強い。

スプラッター描写にも余念がなく、広がる雪原に滴る血が痛々しくも美しい。
それに対するように暴力は残虐で容赦がない。
未熟な彼ら彼女らが振るう暴力は切実で、しかし度が分からず暴走している。
止まりようもないその暴力に観客まで巻き込まれるような感覚になる。
春花が行う初めの3人の殺害シーンは圧巻。
彼女の感情の爆発は静かで、しかしあまりに強力で、それを表す山田杏奈のめの強さが凝縮されていた。
それまでのシーンから復讐パートへと否応無く引きずりこむ演出はとてもうまい。

衣装の使い方も絶妙で春花の復讐心や悲しみが深まるごとに衣装に赤が増え、赤いコートに身を包んむ彼女が真っ白な雪原を歩く姿はそれだけでいつまでもみていたい。
それに対して妙子は罪悪感と、春花への想いが現れた時白のコートに白のパンツの装い。
いや、上手いな。
そしてそれが赤に染まる切なさ。
最高である。


〜ツイッターの荒ぶる感想集〜

「ミスミソウ」
よかったぁ。
まず山田杏奈と雪のマッチ。
赤いコートと雪、血と雪。
雪の白を少年少女の血で汚していく様がとても切実で残酷なのに、美しい。
山田杏奈は表情が本当に豊かで素晴らしかった。
あとタエちゃんが真っ白のコートに白のパンツだったのにも息を飲んだね。
血が映える。


ミスミソウほんまによかった。
じわじわとくるな。
もっかいくらい行こうかな。
内臓でろでろさせながらの「タイム! ちょっとタイムって言ってんだろうがぁぁ!!」も見れたし、除雪車ミンチもなかなかの迫力やったし。
あと、相場くんのサイコ感も良かった。
「俺が守るって言っただろぉ!!!」

橘さんが釘で目を刺されたとこもちゃんと小さく「痛っ」って言っててわかってんなぁと。
そこからの「ねぇ、これ。触らないほうがいいかなぁ?」のとこも良かった。
キリがねぇ。

帰りに買ってきた漫画アクションのミスミソウ特集と「小説版 ミスミソウ」
原作ミスミソウの前日譚とか押切先生と内藤監督の対談とか盛りだくさんで最高でっせ。
黒史郎さん小説版はこれから読みます。
あと清野とおるさんのお祝いイラストのが最高。
押切先生と清野先生の同業争いはいい関係やなぁ。


グロテスク描写が苦手な方はキツいと思いますが、文句なしの傑作なのでおススメです!!!
ヤソヒラ

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