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ミスミソウのkotoのレビュー・感想・評価

ミスミソウ(2017年製作の映画)
4.2


原作が好きだったので
最近注目してた清水尋也くんが
出るって知ってから
どうなるのか 楽しみにしてた映画。

映像化不可能じゃないのか…って
思ってたけど 案外いける…な?と 笑
ぶっ殺していくシーンはちょっと
リアリティなくてコメディっぽいけど
なんかあの非現実感というか
バーチャルっぽさは
原作にも通じるものがあるから
全体的に普通に面白かった。

なにより主役の山田杏奈ちゃんの
演技がすごい。
静かに燃えていく憎しみとか、
もう心はどこにも無いみたいな喪失感、
虚無みたいな感情がすごい伝わってきた。
この歳でこの役演じられるの
ただただ凄いと思った
それくらい難しい役だと思う。

清水尋也くんのサイコパス感さすが笑
やっぱり演技うまいなーって。
狂気性を静かに秘めてる感じが
いつもするから こういう役
やっば似合うな〜
あと大谷凛花ちゃん? すごい可愛かった。
存在感めちゃめちゃあって、
中学生の持つあの厨二心をくすぐる
カリスマオーラがちゃんとあった。
孤高の存在って感じで
この役はこの子しかできないって思った
雪景色に映える金髪が綺麗だった。

みんな全体的に演技上手でびっくりした。
なにより 教室の雰囲気とか、
街並み、田舎の持つ独特の閉鎖感、
どこにも行き場のない若者が持つ
負のエネルギーとか、
そういうのが凄いリアルで良かった。

自分の中学生だった時のこととか
暮らしてた田舎の町とか
いろいろ思い出して 懐かしくなった。

高校生じゃ大人の常識とか
世間体とか 直接的なエネルギーを
ビシビシ放出できなくなっていくけど
中学生の持つ大人でも子供でもない
危うさとか、残酷性がリアル。

B級感はやっぱりあるけど
個人的には好きな映像化だった。
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