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ビール・ストリートの恋人たちのlemmonのレビュー・感想・評価

3.9
アメリカで生きる70年代の黒人の苦悩を描いた作品は数多いが、この映画は少し趣きが違いました。

ある種、現実を仕方がないのかわからないが、受け止めて、不条理も不条理と受け止めず、当たり前までとは言わないが、これも社会の一部として、この時を生きている印象を強く受けた。

日本でのほほんと生きてきているので理解は難しいが、登場人物の殆どが、直面する問題に苦悩はしているが、どこか受け入れていて、妙な落ち着きも感じた。

自分は無宗派なので、本当の理解はできっこないが、この映画の登場人物たちが祈る神は、あるべき存在なんだと素直に思えた。

父親は最後に息子の中にある神を見つめる。諦めないだろう、何年かかろうとも。
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