このレビューはネタバレを含みます
愛し合う人が好きなだけ
フライヤー通り、映画全編が柔らかくて穏やかな光に包まれていて、優しくて明るい色遣いをしていて、愛し合う2人を温かい気持ちで見守りつつ、応援したくなる。
けれど、実際に起こっていることはあまりにも酷く、不条理で、悲しくて、切ない。
黒人というだけで、こんな仕打ち、扱いを受けるの?人種のるつぼのニューヨークで…70年代にもなって…ということに驚く。
また、音楽がとーっても良くて胸に響いた。赤い傘、黄色いマントといった、小道具や衣装も、とても印象的でした。
ティッシュの家族、2人に部屋を貸してくれたユダヤ人、警官に楯突いて2人を庇ってくれたお店の女主人、優しい人たちにうるっとくる。
盗みまでしてお金を作るティッシュの父とファニーの父、レイプ被害者に会いに行くティッシュの母、家族一丸となってファニーを助けようと奮闘するけど、なんとか冤罪を認めてもらえるのかな…と思いながら見ていたけど、やはり現実は甘くない…。
ファニーが刑務所にいる間に、ティッシュのお腹はどんどん大きくなり、ついには出産。
ラストは家族団欒のような幸せに見える一コマ。
子供はティッシュが望んでいた男のコ。
アロンゾという名前。
そして、もうこんなに大きくなったのかとびっくり…。
ここが刑務所の団欒室でさえなければ…。。